やあ (´・ω・`)
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目が覚めるとそこは見慣れぬ白い天井だった。
自分の腕に視点を落とすとその静脈には半透明の細い管が繋がれていた。
「っ。気がついたようだね 」
これまた見慣れぬ、白衣を着た初老の男性が僕に尋ねる。
「まずは君の名前と、年齢を教えてくれるかい?」
僕はその質問の真意がわからぬままに答える。医者はそれを聞くとバインダーに閉じられた紙になにかを書くと、二三あたまを掻いてこちらに向き直った。
「どうやら記憶はたしかみたいだね。…血圧が上がるといけないから驚かないで聞いてほしいんだが、君は一週間寝たきりだったんだよ」
一週間も?一体どうして?事態が飲み込めない僕をおいて、白衣の男は続けた。
「落ち着いて聞いてくれ。……またなんだよ。」
男は憐れみを内包した瞳をこちらに向けながらそう放った。
「『また』、 『また』ってなんです?いったい何の話をしてるのか僕にはサッパリで…」
「すまない。こちらもどう伝えたものか分からなくてね。とにかく君は平静を保つことだけを考えてほしい。本当はこのようなこと伝えるのは君の精神健康上良くないことなのだが、御上はどうも現場の実情を知らんのだ。」
「あなたの都合は知りませんが早く結論を述べていただきたい。このまま話が宙ぶらりんでは平静なんてとても保てませんよ」
僕の苛立ちは視界の左端に映る大仰な機械に観測されていたらしい。黄色く発色した画面を見た男は焦りの表情を見せた後、ようやく話をする気になった。
「つまりこうだ。今日は金曜日だろう?実を言うと君が昏睡状態に陥ったのも金曜日だったんだ。先週のね。」
「…続けてください。」
「『また』とはその先週の金曜日と深く関係しているんだよ。その『また』というのはね 」
その先の言葉はもう必要なかった。僕がすべてを思い出し、また深く絶望するにはそこまでで十分だった。
「『また』…ネタがないんだよ」
「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
「いけない!鎮静剤を打て!早く!」
「あがああっ あうぁ あぁ
また
金曜日
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