PENTAX K10D
- 2006年に発売されたデジタル一眼レフカメラ
- 1,100万画素のCCDセンサーを搭載
- 防塵・防滴構造、手ブレ補正機能(SR)を内蔵
- 色乗りが心地よい
- シャッターフィーリングが個人的に一番馴染む
友人宅に
今日は友人に招かれ、友人宅を訪れました。
一年は経っていないと思いますが、それでも懐かしい気持ちが拭えない程度には久しぶりです。
前に訪れた時はマイクロフォーサーズのミラーレスカメラを背負って、被写体にもこだわりなく暇さえあればシャッターを切るスタイルで撮影していました。
今回は、「数を撮れ、後から考えろ」から「今にこだわれ、光を愛せ」の私です。PENTAX K10D を下げて色乗りがどうだとか、黒潰れがどうだとか、かなりゆっくり構えて撮影するスタイルで友人宅探検に挑みました。
件の友人は、「ああ、撮れ撮れ。好きなだけ満足いくまでやってなさい」とこちらを気遣って好き勝手させてくれました。本当に助かります。いつだって被写体探しに飢えている私にとって、贅沢な餌を与えてくれる飼い主です。
家の中をぐるぐると徘徊します。
いっぺん、ベランダの方に行ってみると午後の日差しがレースのカーテン越しに差し込んでいました。
こういう感性をくすぐるシチュエーションに、意欲が徐々に高まりを見せるのです。
鉄アレイ、椅子の脚、敷居。
私の家にもある当たり前のものがどうしてこんなにも被写体として魅力的に見えてしまうのでしょうか。
特別だと思うのは年季の入り方が違うからである可能性があります。
同じものでありながら、私が認識する過程で特別だという情報が添加される。サビと傷が理由でしょう。
PENTAX K10D によって私が写したいそれらの情報を、一枚の写真に詰め込んでくれます。濃さというか、渋さというか、それらの要素が本当に好きなんです。やっぱりEVFよりOVFの方が撮っている感覚がたまらなく心地よいと感じました。
玄関の観賞用植物はどこか物憂げでした。
どこを見ているのか。外か内か。
この個体は枝が垂れて靴を求めて伸びているようでした。
さて、そろそろ外の庭を回りましょう。
小さな庭と一眼レフ K10D
友人はこの小さな庭で家庭菜園を営んでいます。
時々訪れた時にこの庭でとれた野菜をたんまり持たせてくれるのです。
スナックエンドウと小松菜を収穫している横で、私も土の上にしゃがみ込んで冬に緑に色づく植物を撮影していきます。
カラス避け?私はカラスによく襲われます。
これらの装置って本当に効果があるのでしょうか。
それとも効果はなくて、単に装飾物としての効果しかないのか分かりませんが、人間からしたら精神的な安心を買っていると思えばよい装飾物なのだと思うことにします。
暗がりも、後ろボケもキレイです。
高画質であればあるほど褒められる世界ではあるものの、人が好きだと思うものはいくつもある世界です。
K10Dは今まで私が自信をもって言えなかった「好き」という対象であってくれます。
完成された一眼レフカメラとしての機能性と、CCDセンサーの感性を刺激する不便さはどこまでやってくれるのか。まだまだ撮りたくなってきます。
本日着用しているレンズは超有名なオールドレンズの「Super-Takumar 1:1.8/55」です。
今時のレンズはフレア対策のために優秀なコーティングが施されていますが、Super-Takuamr はこれでもかとフレアが映ることになります。
オールドレンズ特有の柔らかさとフレアは、午後の強い日差しをノスタルジックな作品に仕立てるのに重要な役割を果たします。
昔のものが好きな私は、「これだからやめられないんだ」。
青々と、乾燥した空気の中でも瑞々しさがあります。
陰と光の当たった面のコントラストを使いこなすプロになりたい。相変わらずそれを胸に撮影に励んでいるのですが、二枚目は望み通りの写真に仕上がったと思います。
葉脈をじっくり見つめながら、ふと周りに目をやると太陽の差し込んでいない箇所が立体感を生んでいることに気が付きます。
枯れ枝と生きている枝の対比も美しい出来でしょう。
K10D の色は相変わらず古びたものを実際に見た時の感情をはっきりと写してくれます。
私としては使い込まれた結果の劣化具合を明々と、表現したつもりではあります。
そのためには色褪せ具合が肝です。
であれば輪郭よりもそれっぽく写すことを重視したほうが良いのでしょうか。今のところ結論は出ていません。
実りだって、彩りを殺さずに写すことができます。
さて、ここで二枚目と三枚目のミカンとキウイを見比べてみました。
ミカンはミカンを強調するように光が差し込んでいるため、周囲の葉が情報過多にならず、もっさりと周りが葉で覆われていようと整った写真に仕上がっています。
キウイは周囲の葉と色が似ています。かつ、陰影としては背景の空以外が均一な明度であるため何を主張しているのか知る術は輪郭のみでしょう。こういう時は泣く泣くトリミングします。
よくなりました。
丸々と実ったキウイがひっそりと空を眺めている。
そんな風に写せていたら嬉しいと思います。
せみの抜け殻って冬まで持ちこたえるものなんですね。
本当に驚きです。
風邪の当たりずらい場所だったから残っていたのでしょう。
私セミは触れないんですけれど、セミの抜け殻はあまり触れません。
最後にキウイの木の下で一枚撮りました。
気持ちの良い時間でした。過ごしやすい気温と共に居心地の良さが良い休日に必要です。
明日からもどんどん寒くなっていきますが、午後の日差しは暖かいものです。
今年も残りわずかですが、風邪にならないよう気を付けながら、外出を楽しんでいきます。
投稿者のCanChanでした。
コメント